前回までのあらすじ:社内ニート状態を何とかするべく宅建試験に挑むことを決めた私。なんとか優しめのテキストを読み切り問題集をやりきったノリで過去の試験問題に挑んだが…
いや、問題はもちろん日本語なんですけど。日本語なのに言ってることが理解できないんですよ日本人なのに。
最初に解いてみた過去問は19点/50問でした。
目次
日本語なのに理解できない問題文…己の理解力のなさに落ち込む
そもそも宅建試験は「知ってるかどうか」と「問題文と選択肢を注意深く読み理解できるか」を問われる試験です。ヒラメキ力とかあんまり求められないので、どれだけ勉強してちゃんと理解して頭に入ってるかが肝。
ここで問題をひとつ見てみましょう。
令和2年 10月試験 問12
AとBとの間でA所有の甲建物をBに対して、居住の用を目的として、期間2年、賃料月額10万円で賃貸する旨の賃貸借契約(以下この問において「本件契約」という。)を締結し、Bが甲建物の引渡しを受けた場合に関する次の記述のうち、民法及び借地借家法の規定並びに判例によれば、誤っているものはどれか。
- AがCに甲建物を売却した場合、Bは、それまでに契約期間中の賃料全額をAに前払いしていたことを、Cに対抗することができる。
- 本件契約が借地借家法第38条の定期建物賃貸借契約であって、賃料改定に関する特約がない場合、経済事情の変動により賃料が不相当となったときは、AはBに対し、賃料増額請求をすることができる。
- 本件契約が借地借家法第38条の定期建物賃貸借契約である場合、Aは、転勤、療養、親族の介護その他のやむを得ない事情があれば、Bに対し、解約を申し入れ、申入れの日から1月を経過することによって、本件契約を終了させることができる。
- 本件契約が借地借家法第38条の定期建物賃貸借契約であって、造作買取請求に関する特約がない場合、期間満了で本件契約が終了するときに、Bは、Aの同意を得て甲建物に付加した造作について買取請求をすることができる。
答え:③
どうでしょう?
宅建試験は全50問で、4択から正解を選ぶものと、正しいものは何個あるか的な個数問題、正しい組み合わせはどれか的な問題があります。ので、残りの選択肢を見るまでもなく明らかにこれだ!という自信をもって回答できるものが無かったら200問の正誤判定をしないといけないことになります。
登場人物の関係性と状況を把握して、それぞれのケースの場合は〇か×かを判断しないといけないのですが、ひとつの単語に躓くと理解ができなくなっちゃうんですよ~
テキストは基本的な部分を説明してくれているものなので、読んだだけだとわかったような気になるだけなんです。聞かれ方が変わった瞬間太刀打ちできなくなります。あとけっこうテキストの注釈みたいなところが問題で出る。大きく書いてあるとこだけでもウロ覚えなんですが…?
だから「ひたすら過去問を解いて問題の出かたを叩き込む」しかないって色々なサイトやブログで言われてるんだなぁ…。と感じ、問題を解く→解説を読むを繰り返すことにしました。
が、
解説もスッと入ってこないレベルの私。解説読んで「なるほどー!」という感動がない。「な、なるほど…?(わからん)」
完全に詰んだ。
勉強して知った事実がまたモチベを下げた
宅建試験は大きく分けて
- 権利関係(民法)
- 宅建業法
- 法令上の制限(都市計画法・建築基準法・国土利用計画法・農地法・土地区画整理法・他)
- 税(不動産取得税・固定資産税・所得税・印紙税・登録免許税)
- その他
にジャンル分けされるのですが、宅建業法を勉強しているときに知った事実が。
※宅建業を開業するには営業保証金もしくは弁済業務保証金というものを納めなくてはならない。
取引した一般のお客様に対し、万一損害を与えてしまったときにお金が払えないなんてことが起こらないようにするために納めるお金です。営業保証金なら本店で1000万。弁済業務保証金は保証協会というところに加入して本店で60万。お客様を守るためには大事な法律です。
これがなんでモチベを下げたかというと、仮に私が宅建試験に合格して宅建士になったとしても、宅建業を行っていない今の勤め先に、宅建業の開業手続きとしてお金を出してもらわなければいけないことが発覚したから。
あれ、これ、会社にメリットないな…?
試験に受かっただけの人間がいきなり宅建業を一人でできるわけがないでしょうから、もし私が宅建士として会社に貢献するならどこかの不動産会社さんに勤めてからとなるでしょう。めっちゃ遠回り。
勉強したことは役に立つかもしれないけど、それだけなら宅建士にならなくても会社は困らないなぁと気づいてしまってから、だいぶ落ちてしまったのでした。
それでも試験は受けよう。受験料払ったし。
幸い私の住んでいる県はコロナの影響も少なく、そこまで神経質にならず受験が可能な状態でした。
試験があと1か月半という時期になり、いよいよいい加減真面目に取り組まなくてはと思えてきたものの、相変わらず解説読んでも頭に入ってこない。やっぱ独学へたくそだわ、と再確認した私はここでやっと「わかりやすく教えてくれる人はいないか」を考え始め、YouTubeで検索し始めました。
そしてこの方の動画にたどり着いたのです。
YouTubeで宅建試験の勉強方法と解説をしてくださっている ゆーき弁護士 さんです。
とにかくわかりやすい例えで解説してくださっていることと、わかんないよー!って半泣きの人に寄り添ってくれるスタンスに救われました。話し方がとてもやさしい…
実はゆーき先生の動画にたどり着く前に、スマホで学習!的なサブスクを利用してみたのですが、どうも合わなかったんですよね。多分意識高い人が多く利用するからなのか淡々と内容を読み上げて解説。わかりましたよね?っていう、なんか素っ気ない感じに取れてしまった。
「うんうん、ここ躓いちゃうよねーわかるよ~」っていう完全初学者への寄り添いが薄かったというか。好みによるんでしょうけど、「あんよがじょーず」くらいの甘やかしてもらえるスタンスが欲しかった私には先生の動画が滅茶苦茶響いたんです。解説が本当に痒い所に手が届く。ここでやっと「なるほど!」ってなれたのでした。
そこから 動画を見る→その内容の過去問を解く という方法で勉強しました。
過去問を解くにあたっては、宅建試験ドットコム というサイトさまに非常にお世話になりました。
問題のジャンルや年度の絞り込みも細かくでき、一問一答形式もある上に正答率なども出してくれるので本当に使いやすかったです。最初は注意すべきポイントにチェックを付けたくて紙に印刷した問題を使っていたのですが、数をこなすにはこちらのサイトさまのお世話になるのが一番よかったです。もっと早く見つけていればなぁと思ったので、これから受けてみようかなという方はぜひお試しください。
最初に自力でテキストを読んだからこその「うわぁめっちゃわかりやすい!」だったと思うので、テキストが無駄だったとは思いません。それはそれで必要だった。うん。
こうして過去問が40点くらいとれるようになったころ、本番を迎えることになりました。40点じゃまだ怪しいレベルなんですけどね。本番になっちゃったんですよ。
当日のことはまた次回お話ししたいと思います。
そもそも試験問題が何言ってるかわからん!日本語で話せぇぇぇぇぇ!!!
という状態に陥り、一気にモチベーションが下がりました。