うちの猫は私の耳を吸うのが日課。通称チュッパタイムはいかにして始まったのか。

我が家のお姫様であるアヴィさん。現在1歳半です。彼女には毎日欠かさず行う日課がいくつかあるのですが、中でも面白いのが飼い主の耳たぶを吸うこと。通称チュッパタイムです。(勝手に呼んでいます)

今回はこの謎に迫ろうと思います。

1.チュッパタイムとは

私が寝ているとおもむろに耳元へやってきて、なぜか左耳だけを吸う。15分くらいみっちり吸う。チュパチュパ音をたてて、ゴロゴロ音も出して、恍惚の表情で一心不乱に吸う。

※写真はインカメラなので反転してます

ついでにフミフミをするので枕には穴が開き、髪の毛は鳥の巣になり、たまに顔や後頭部に爪が刺さる。

これがチュッパタイムです。

日によって違いますが、大体は夜私が寝る直前と、起床直前です。もしかしたら気づかないだけで夜中もやってるかもしれません。1年以上行われると慣れてしまい、耳元でチュパチュパ吸う音も、ゴロゴロと喉を鳴らす音も気にせず寝られるようになってしまいました……

2.いつから始まったか

アヴィさんは2019年の9月、生後1ヶ月半くらいのちいこき姿で必死に鳴いているところを保護しました。

多分親とはぐれたか、お母さんがスパルタ育児で早めの親離れだったのか……2日様子を見て、母猫が迎えに来てなかったので保護した次第です。

当時は猫カビに感染してるわお腹に何種類も寄生虫コレクションしてるわで大変でした。

お顔と背中がカビてハゲてました。

保護初日のお姿。ボロボロでした。

数日で「ごはんくれるひと」の認識はしてもらっていましたし、子猫なので懐くのも早かったです。

猫カビと寄生虫から察するにだいぶ過酷な環境にいたみたいでなので、安心できる場所だと認識したらあっという間にゴロゴロスリスリ。かわいい。

当時はまだ私が飼い主になるか決定してなかったのですが、アヴィさんからは早々にお母さん認定をいただいたのでした。

こちらが保護して3週間ほど経ったアヴィさん。

必死か。

もう吸ってます。

この頃はまだ右耳左耳両方、とりあえず目についたらひたすら吸ってました。まだ軽かったので私の胸の上で寝られたのもあります。いつの間にかやってきて、人の乳の上で寝てました。もう大きくなったためできない。

この頃は寄生虫のせいで体調が安定しなくて、体重がなかなか増えず心配していました。

今は病院の先生に「これ以上大きくならなくていいからね」と言われるくらいに大きくなりました。体重管理、頑張ります。

3.この行動の意味とは

さてこのチュッパタイムはどういった意味で行われているのか。だいたい予想はできていますが調べてみました。

お乳を吸うしぐさ=甘えている

やはり耳たぶの柔らかさがちょうどよいのか、乳のかわりとして吸っている説が濃厚。フミフミとゴロゴロがセットなので間違いないようです。

ただ本猫(ほんにん)もミルクがほしくて吸っているのではなく、吸っていること自体に意味があるので大きくなってもやめないのではないかと思います。赤ちゃんがえりして甘えているってことですね。常に甘えんぼなお嬢さんなんですが、チュッパタイムは更に甘えているという……。

早くに親から離された子に多い

母猫は出産後2ヶ月くらいでお乳が出なくなるので、その頃に乳離れをするのだそう。子猫は生後3週間くらいから離乳食をはじめ、2ヶ月で乳離れをし、6ヶ月くらいで親離れをする……

生後1ヶ月半で親から離れたアヴィさんがチュッパタイムに目覚めるのは自然なことだったのかもしれません。

余談ですがアヴィさんのお母さんは、人からご飯を貰わずに生きるガチの野良猫だった可能性があります。根拠はアヴィさんがコレクションしていたお腹の寄生虫。アヴィさんはミミズが媒介する毛細線虫と、カエルや蛇が媒介する壺形吸虫(卵)と、あとメジャーな回虫とコクシジウムを集めてました……。

お母さんとはぐれたアヴィさんがなんとか捕まえて食べていたか、お母さんが離乳食として与えていたか。いずれにしろ過酷な野良生活であったことは間違いなさそうです。

4.他の猫ちゃんもするの?

恍惚……

「猫 耳たぶ 吸う」などで検索すると、そんなに多くはないものの、チュッパタイムを嗜む猫ちゃんは存在するようです。

そしてそのチュッパタイムに悩まされている飼い主さんが、どうにかやめさせたいと思っている…。

そうか、やめさせたいものなのか。

…………私は大歓迎なんだが。

確かに最初の頃は耳たぶが荒れました。何だっけ、昔の拷問で足の裏をヤギにひたすら舐められるやつみたい…とか思ってました。

あと左耳たぶ吸われ過ぎてちょっと変形してきましたし、ピアスも危ないかもしれないと思ってつけるのをやめました。慣れるまでは確かに睡眠妨害にあっていたと思います。

こうして書くと確かに嫌な人は嫌かもしれませんね。

ただ、必死で甘えてくるのがかわいくて。お母さんのおっぱいへの執念みたいな必死さがいじらしくてですね。私の耳たぶがちょっとでも慰めになるなら好きに使いなさいな、と。

そんな心境で今日に至ります。

チュッパタイムはやめさせた方がいいのか

チュッパタイムは乳離れできていないことのあらわれなので、甘えんぼな猫ちゃんに起こりがちな「分離不安症」などのストレス症状が出る可能性があるようです。

確かにうちのアヴィさんもべったりのかまってちゃんだわ…。けど、我が家は私が仕事に出ている間ひとりで留守番できているのでそんなに心配はしていないです。保護したときからそれが当たり前の生活なのがよかったかもしれません。

他には毛布などを吸ったり舐めたり齧ったりする「ウールサッキング」をする子の割合が多いようで、誤食などのトラブルを起こしやすいそうです。

アヴィさんはウールサッキングはしませんがヒモで遊ぶのが好きで、たまに食いちぎってるときがあるのでハラハラします。

もしそういった症状が顕著な場合はチュッパタイムをやめさせる方がいいのかもしれません。

早すぎるお母さんとの別れで乳離れのタイミングを失ったアヴィさん。そう思うとこのままチュッパタイムを気のすむまでさせてもいいんじゃないかな~なんて私は思っています。

私はチュッパタイムされて何一つ困ってないので、分離不安症とかウールサッキングの兆候が出るようなら考えようかなと。

だって卒業されたらちょっと寂しくなるんだろうなぁ、なんて思うくらいかわいいんですよ……!果たして卒乳(偽)するときが来るのか。これからも注目の日課です。

ABOUT US
OKAKA
保護猫のアヴィさん・ざくろ・すももと暮らす、30代独身女です。おひとり+3ニャンのゆるゆるどったんばったんした暮らしぶりや、猫について勉強したこと、おひとりさまの迷走する生き方などを発信できたらと思っています。