【体験記】ボロボロだった子猫は、猫カビと毛細線虫を倒して超絶美少女に成長しました。

こんにちは、OKAKAです。

ちょっとラノベのタイトルみたいになりましたが、今回はボロボロコネコチャンだったアヴィちゃんがカビも寄生虫も倒して最強美少女になるまでを、記憶の地引網を引っ張って記録しておこうと思います。

※寄生虫の話とかするので苦手な方はごめんなさい。もし同じように戦っている方の参考になれば幸いです。

保護当時から体調管理ノートをつけていました

猫を保護するたびにできる限り体調や食べたもの、トイレの回数などの記録を残すようにしています。育児日記みたいなものでしょうか。

保護してすぐは体調も不安定だったり、元気でも駆虫や去勢避妊手術などで病院にかかることも多いし、里親さんに引き継ぐためにもあった方が便利かなと思い、保護したり預かりボラをした際に続けています。

アヴィちゃんも当初は里親さんのもとへ行く予定だったので記録に残してました。

ざくろとすもももうちの子になるまでは毎日記録してましたね。

書き込みすぎて見た人が引くときもあります(笑)

今は皆体調も安定しているので上記のような詳細な記録は取っていませんが、病院に行った際などに記録できるように簡単な表を作成して書きこむようにしています。

最近の突発的な不調は手帳に書き込む程度です。

我が家のおひいさま、アヴィちゃん。現在2歳8か月(2022.4時点)

2019年9月に生後1か月半くらいで保護した女の子です。ちょっと大規模(というより色んな方の協力をいただいた)保護作戦を展開し、紆余曲折を経てうちの子になりました。

保護した時のことはこちらをご参照ください↓

保護した翌日に動物病院で診てもらいました。

保護翌日が土曜日だったのですぐ病院にかかれました。(当時は土日休みの職でした)

猫を保護したらなるべく早く動物病院へ連れていき、以下の項目をチェックしてもらうようにしています。

教えてもらうこと
  1. 健康状態(栄養状態、風邪、外傷などの状態)
  2. 性別
  3. 推定年齢(月齢)
  4. 体重
  5. ノミダニの状態
  6. 与えるフードについて(子猫・老猫の場合は特に)

当たり前っちゃ当たり前の項目なんですが、病院によっては聞かないと教えてもらえなかったり、話の流れで記憶し損ねたりするので意識するようにしています。

私も5軒くらいしか動物病院にかかったことがないのですが、飼い主さんに詳しく説明してくれる病院とそうでもない病院とあったりします。

ノミはとにかく初期に殲滅すべし。

保護した子の健康状態や年齢にもよると思うのですが、外で暮らしていればほぼ確実にノミがいるので、大抵の病院では初回で駆虫薬を処方してくれます。

保護してお家でお世話をするにあたり、家の中や先住のペットに拡がってしまったら大惨事ですので真っ先に行っておきたいですよね……。

ちなみにノミの姿が見えなくても、猫ベッドに黒い粒があったり黒いくの字に曲がった細い糸みたいなものがあったらそれ、

ノミの糞と幼虫です。

黒い粒を水に濡らしたティッシュで潰してみて、赤っぽかったら間違いなくノミ糞です。

ノミに吸血された血液が滲むので赤っぽくなるんですって…

生後間もない子猫がノミに吸血され続けると貧血の症状が出たりもするそうです。なのでとにかくノミを殲滅することは急務なのです。

こういう理由もあって、私は外飼いをする気になれません。リスキーすぎるので。

ノミがついている子は瓜実条虫という寄生虫がいることも。

あと同じく猫ベッドや猫ちゃんのお気に入りの場所に黄色っぽいゴマ粒か米粒みたいな粒々が落ちていたら…それ、

瓜実条虫っていう寄生虫です。

ノミのいる子がよく寄生されてしまう寄生虫らしいです。

アヴィちゃんを保護してすぐに別室で1か月ほど預かりさんをした風邪っぴきの成猫さんがいたのですが、その子に瓜実条虫さんがいました……。初めて見たときびっくりした…。

慌てて病院で先生に実物持参で診てもらったところ、

「あー、瓜実条虫だね~。よくいるやつだよ~。ということはノミもいるので駆虫薬もやっときましょう」

とサラリと対応してもらいました。

レア度低かった。

ちなみにその預かり猫さんは風邪もノミも寄生虫も撃退した後、我が家からそのまま新しいずっとのおうちへ行くことができました。幸せに暮らしていることと思います。

通院や検査の負担を減らすために、持っていけるなら便を持っていくのもあり。

そんなことがあったので、初めて診てもらう子は検便をしてもらうことにしています。

勿論病院で採便してくれるので無理やり持参することはないですが、ただでさえ緊張しているのにお尻に採便用の棒突っ込まれるの気の毒で…。

具合が悪かったりすればまず体温計るために体温計突っ込まれますからね。病院に行く前にうんちをしてくれたら持っていくことにしています。

病院によっては時間が経ってたり猫砂ついちゃってたりすると意味がないからこちらで採便します、という対応をされるところもあります

気になるようなら事前に相談のお電話入れとくといいかもしれません。

アヴィちゃんは計4種類の寄生虫をお腹で飼ってました

完全撃退するまで丸2ヶ月かかったのですが、その間実に4種類の寄生虫がおりました(笑)

しかもこの間猫カビの治療もしています。ワイルド子猫ちゃんすぎる。

病院で検査をするたびに新しい寄生虫が発見されて、先生方と苦笑する3ヶ月でした。

ではアヴィちゃんが闘ってきた寄生虫、通称「四天王」をご紹介します。

アヴィちゃんのお腹虫四天王(発見順)
  • 回虫……レア度★★☆☆☆
  • 毛細線虫……レア度★★★★★
  • コクシジウム……レア度★★☆☆☆
  • つぼ型吸虫卵……レア度★★★☆☆

回虫(保護後10日くらいで遭遇)

保護した猫に大抵いる、ザ・ポピュラーな寄生虫。多分四天王最弱。だけど目視できちゃうのでインパクトは絶大。

主に小腸に寄生しているそうで、白っぽいそうめんみたいな細長い形状をしています。

幼虫の頃は身体の組織のどこにも潜んでいて、成虫になると消化管に寄生して栄養を横取りするんだそうです…。なので母猫が感染していた子猫は母乳から感染することもあるのだそう。

経口感染(寄生されている猫に舐められたり等)によって人間にも感染します。抵抗力の弱い幼児などで感染例があるとのこと。

成猫の場合感染していても症状が出ないことがあるようですが、子猫の場合は下痢・嘔吐・体重が増えないなどの症状がでたり、小腸が閉塞するなど重症化することもあります。

大抵はうんちとともに出てくるんですが、この頃既に毛細線虫のせいで吐いてたからかアヴィちゃんは吐いた時に一緒に出てきましたね。ヒモ誤食したのかと思ってめっちゃびびった。

毛細線虫(保護5日:症状が出る→2週間後に発見~1か月半くらいかけて撃退)

割と早期に症状が出て存在に気付いたものの、撃退に時間がかかったタイプのラスボスです。初回登場が早い黒幕系。

アヴィちゃんを保護して我が家での生活を始めて5日後、吐くようになりました。

猫カビ治療中ではあったものの、私が在宅時にはケージから出してあげていたのですが、

突如「ケコッケコッ」という音が。

何だ何だと音の方を向くと震えるアヴィちゃんの姿が。ケコケコを繰り返した後、うぇーとリバース。

猫はよく吐く生き物ではありますが、それは毛づくろいをした毛玉を吐き出したりするためであり、生後間もなく換毛期も迎えていないアヴィちゃんが吐くのはおかしかったのです。

しかも回数も多い。吐いた後はケロッとしているものの、これは何かあるわ…と思い病院に連れていきました。

最初は吐く原因は「ごはんの量や種類を与えすぎなのでは?」という感じだったのですが回数がおかしい話をして、まだ回虫が退治しきれてないからかもという感じで検便してもらったところ毛細線虫が見つかりました。

なかなか顕微鏡で見つけること自体も難しい寄生虫だそうで、先生曰く

「うちで診てる子でも年に1・2匹見るか見ないかくらいの寄生虫だわ~」

とのことでした。

病院のスタッフさんに見つけるのが上手な方がいらして助かりました。

保護猫施設から絶大な信頼を寄せられてて、保護された野良猫を日々診察している先生がレアっていうくらいだから相当珍しいケース。

なんでそんなとこで引きがいいのアヴィちゃん。

感染経路として考えられるのはミミズだそうで、ガチ野良のお母さんが離乳食として与えていたか、お母さんとはぐれた生後1か月ちょっとのアヴィちゃんが捕まえられる生き物がミミズだったのか。いずれにしてもなかなかのサバイバル生活をしていたことがうかがえます。

ほんとよくがんばったよねぇ…(ホロリ)

毛細線虫に感染した場合の主な症状は嘔吐だそうです。

ぐったりはしないし食欲はあったものの、アヴィちゃんも1日に何度も吐いてしまい、可哀想で可哀想で私まで辛かった。仕事でお留守番させる時は心苦しくて、定時全力ダッシュで帰宅していました。

このころの経験でアヴィちゃんの吐く気配の察知とキャッチが上手くなり、今も活かされています。

チュッパタイム後の満足げなお顔

コクシジウム(保護後1か月頃に出現~10日くらいで撃退)

コクシジウムは子猫に症状の出やすい寄生虫です。原虫と呼ばれる寄生虫が腸に寄生するもので、猫同士で感染するため人間に感染することはありません(妊婦さんが気を付けるべきトキソプラズマ症はコクシジウム症とは区別されているそうです)

主に感染した猫の便に含まれている卵型の原虫(オーシスト)を口にしてしまうのが原因です。

猫にはウサギさんとちがって食糞の習性はないですが、トイレを多頭で使っていたり、毛づくろいの際に口にしてしまうことで感染していきます。

成猫は症状が出にくいですが、子猫が感染すると下痢や嘔吐、血便などの症状が出ます。

アヴィちゃんも下痢の症状が出て、加えて毛細線虫による嘔吐で脱水が心配になり、ウェットフードを与えたりちゅるスー(ちゅーる系おやつをお湯で溶かしたスープ)を与えていました。

つぼ型吸虫卵(保護後2か月くらいで出現~1週間で撃退)

最後の方にひっそり出てきた四天王のひとり。

中間宿主が同じカエルやヘビであるマンソン裂頭条虫とコンビを組むことが多い(同時に感染、検出されることが多い)そうです。

アヴィちゃんの場合はマンソンは発見されず、つぼ型吸虫卵のみでした。

アヴィちゃん、きっとカエルも食べてたんだなぁ…。

感染時の症状としては特にありませんでした、というか他のやつらが猛威を奮っていたので存在感が薄かったのと、まだ卵だったのもあるかもしれません。

毛細線虫とコクシジウムが撃退できたか調べるときにうっかり発見された感じです(この頃ほぼ毎週通ってました)

スタッフさん:「調べたらつぼ型吸虫卵見つかっちゃった~」

先生:「この子寄生虫コレクターだわ~お腹で飼ってる~」

私:「アヴィちゃぁぁぁぁんwww」

アヴィちゃん:「病院いやだぁおうちかえるぅぅぅ」

命に関わる症状じゃなかったからだけど、もはや見つかる度に先生たちと笑う。

お薬もらってあっさり撃退できました。

毛細線虫……とにかく手ごわかった

記録を見返すと実に1か月半かかって撃退していますので、本当に手ごわかったですね…。

猫では珍しいのもありましたが、最初に飲ませてもらったお薬がアヴィちゃんの場合効かなかったってのもあります。

毛細線虫が見つかって、最初にアイボメックという牛とか家畜に主に使用するお薬を使ってもらったのです。体重から必要な薬の量を出すの大変そうだったのを覚えてます。

大抵これで退治できるよーとお話を聞いていたのですが10日経ってもあまりよくならず、ピンクの胃液を吐くようになってしまったのでスクラルファートを処方されました。

生後2か月にして胃薬を処方されるアヴィちゃん……。

この頃のごはんはヒルズのi/d缶(消化器症状ケア)とa/d缶(回復期ケア。少量で高カロリー)がメインで、吐いてしまうときが辛いのでドライフードはやめてました。

それまではロイヤルカナンの子猫用をメインであげていたのですが、吐いてしまう時期に食べていたせいか、完全復活したあともロイカナ子猫用は受け付けなくなってしまいました…。

多分「これを食べると吐く」とインプットされてしまったのだと思います。

そしてフードジプシーとして苦労する期間に突入するのでした。

話は戻って。

胃薬を処方してもらってから1週間後の検査でもまだ毛細線虫は居座っていて、先生が別のお薬を取り寄せてくれることになりました。

ただでさえ珍しい毛細線虫の、更に通常で撃退できる薬が効かなかったレアケースです。

そうこうしている間に下痢の症状が出始め、診てもらったらコクシジウムが見つかりました。

下痢の症状の方が深刻なため、先にコクシジウムを撃退しましょうということでコクシのお薬を飲ませてもらいました。

その1週間後、コクシがいなくなったか検査をしてもらったところ、

コクシジウムは勿論、何故か毛細線虫もいなくなっていました。

ふ…フワッとラスボスに勝利してしまった……?

いや、とても喜ばしいことですが。

先生にわざわざお薬取り寄せてもらったのに何だかすみません、と謝ったのですが先生は笑って

「いえいえ、毛細線虫にコクシの薬が効くケースがあるっていう発見を逆にありがとうございます」

と仰ってくださいました。

これにて一件落着!と言いたいところなのですが、この検査でうっかり「つぼ型吸虫卵」が見つかったのでした(笑)こちらは前述のとおりお薬でさくっと撃退しました。オマケみたいな扱いになった……。

そして美少女へ……

こんな感じで9月下旬に保護して11月末にやっと寄生虫四天王を撃破するという、長い長い闘いでした。記録を見返すとほぼ毎週病院のお世話になっています(笑)

こうして振り返ると毛細線虫との闘いの期間に回虫・コクシとも並行して闘い、最後にフワッとつぼ型吸虫卵とも闘っていたわけですね。この頃まだ生後2~3ヶ月ですから本当によく頑張りました。

でもお陰で(?)「毛細線虫のアヴィちゃん」という通り名で認知され、病院への電話の名乗りもスムーズになりました(笑)

寄生虫退治に重きを置いていたので、この間に併発していた猫カビは塗り薬のみで対応しています。顔周りに至っては薬を舐めてしまうのでそれすらあまりできないほぼ自然治癒…。

それでも保護から3か月後の12月下旬にはお顔のハゲやかさぶたもほぼなくなり、美少女に磨きがかかったのでした。

ちょっとでも様子がおかしかったら病院へ!

アヴィちゃんの場合は結構稀なケースではあると思いますが、外で過酷な生活をしてきた猫は多くのリスクを背負っています。

つぼ型吸虫卵なんかはこれだけ毎週検査してもらっていても発見されず、保護から2か月後に見つかっていることがわかりますもんね……。しかも何種類もの駆虫薬をすり抜けてるわけで。

あいつフワッとしてたけど実はすごかったのでは?寄生虫おそるべし。

とにかくこんな経験を経た私が言えることといえば、少しでも様子がおかしかったら早めに受診してあげてください、という一言に尽きます。

専門知識のない一飼い主の体験記ではありますが、どなたかのお役に立てたら幸いです。

めちゃくちゃ長い記事になりましたが、ここまて読んでくださってありがとうございました~!

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ABOUT US
OKAKA
保護猫のアヴィさん・ざくろ・すももと暮らす、30代独身女です。おひとり+3ニャンのゆるゆるどったんばったんした暮らしぶりや、猫について勉強したこと、おひとりさまの迷走する生き方などを発信できたらと思っています。